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エンターテイメント
■懐かしの旧駅舎ギャラリー

■旧駅舎ギャラリー企画展

■今月のひと駅


 子どもの頃、よく合宿などで行われる「オリエンテーリング」なるゲームがありますね。だれでも一度は経験のあることでしょう、何の変哲も無い空き缶が、至高の宝物に変身してしまう興奮と感動の瞬間を。
 僕が『駅』という存在に対してもった感覚というのは、まさにその空き缶と同じでした。

 そう、僕の駅舎めぐりの趣味は小学生のときからのもので、かれこれ数十年も続いています。僕が生まれ育った北九州・筑豊地区は、かつて「網の目」と称されるほど、そこらじゅうに線路があり、真っ黒な石炭列車の「軍勢」(あえてこう表現したくなるほど子どもの目には圧倒的な迫力があった)が我が物顔に闊歩していたものです。
 もちろん、駅の数も半端ではなく、その一つひとつを父と車で探していく行程に、いつしか堪らない魅力を感じるようになったのでした。

 さて、本書で紹介する駅の数々は、僕がこれまで撮影してきたコレクションを基に、最新の情報なども踏まえた雑感記と合わせて編集・構成したものです。
 駅の特徴や構造をまとめたものなら、すでに優れた著書がいくつも世に送られています。また、僕はプロカメラマンではないので、撮影技術も実に拙いものです。

 にもかかわらず、本書をシリーズとして興そうと考えたのは、一つには「電子書籍ならではのビジュアル性と効率性を活用してみたかった」こともありますが、より大きな動機は「駅という存在から、地元に住む人々に、地域の個性、誇り、活力を改めて見つめ直してもらえるような情報発信をしたい」というものです。

 ですから、この本は趣味のかたはもとより、各地で「まちづくり」にかかわるかた、さらには故郷をこよなく愛するかたにも、ぜひ一読いただきたい思いで作成しています。もっとも、中には写真が古いとか、僕が知りうる情報に誤りがあったりするかもしれません。その際は、ご指摘いただければ鋭意改訂を進めてまいる所存です。

 特に、写真については、僕の長年の所蔵からも使用していますので「とっくに改築・改修されている」ケースもあろうかと思います。できましたら「○○駅が改築したよ!」といった情報もお寄せくだされば、大変嬉しく思います。
 『駅路VISION』は、僕のライフワークとして生涯絶筆まで続けてまいります。末永くおつきあいくださることを期待してやみません。


安藤進一 拝


あんどう しんいち 1966年福岡県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、編集会社取締役、民間活力開発機構企画主幹などを経て現在、流通専門出版社勤務。


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